※チュートリアル1~8は学術大会参加が必須となります。参加登録をした上で各チュートリアルに参加申込ください。
※医療情報技師ポイント付与ご希望の方は、各チュートリアルの事前参加申込をしてください。
開催日時
2025年7月3日(木) 10時30分~12時00分 ※受付開始10時00分
開催会場
第3会場(仙台国際センター展示棟1F 展示室1-B) ※シアター形式(210席予定)
オーガナイザー
檀原 一之
主催団体(オーガナイザー所属)
日本HL7協会
テーマ
FHIRを活用した電子カルテ情報共有サービスに対応する取り組みのご紹介
概要
HL7は2019年1月に、FHIRの最初の正式バージョンR4をリリースしました。FHIRは、医療アプリケーション間で情報を交換するための、一貫性のある実装が容易なメカニズムを提供することを目指しています。FHIRは、米国のMeaningful Use Stage3でドキュメント交換のための標準として採用され、2019年の1月の米国ISA(Interoperability Standards Advisory、ONC)に採用されています。日本では、「全国医療情報プラットフォーム」の仕組みの一つである電子カルテ情報共有サービスが、令和7年度中のサービスの運用開始に向けて、医療機関等で正常にサービスを導入・運用できるかを確認するために2025年1月以降、モデル事業が順次開始sされています。 本セミナーでは、HL7 FHIRの背景、医療機関/システム開発ベンダの立場からFHIRを活用した電子カルテ情報共有サービスに対応する取り組みを紹介していただきます。
■プログラム1.HL7 FHIRの背景10:30~11:00(30分)日本HL7協会会長 川崎医療福祉大学特任教授 木村 通男【概要】HL7協会の最新の活動状況、最新のFHIRに関する国内外の動向について解説します。
2. FHIRを活用した電子カルテ情報共有サービスに対応する取り組み紹介11:00~12:00(60分)【概要】医療機関、システム開発ベンダの立場からFHIRを活用した電子カルテ情報共有サービスに対応する取り組みを紹介していただきます。講演① 千葉大学医学部附属病院 病院長企画室 土井 俊祐 先生② 富士通Japan株式会社 未定③ 日本電気株式会社 医療ソリューション統括部 京免 佑介 先生
座長
檀原 一之(日本HL7協会 情報教育委員会委員長)
演者
木村 通男(日本HL7協会会長 川崎医療福祉大学特任教授)土井 俊祐(千葉大学医学部附属病院 病院長企画室)演者調整中(富士通Japan株式会社)京免 佑介(日本電気株式会社)
参加申込方法
事前登録
事前参加申込URL
本セミナーは、現地開催(セミナー会場)のみとなります。Web視聴はありません。
https://www.hl7.jp/seminar_entry/00250 の申込みフォーム(6月3日から有効)から氏名、所属/会社名、会員番号(会員の場合)、その他必要事項をご記入の上、6月27日までにお申込み下さい。定員(210名)になり次第締切らせていただきます。
参加費
無料(春季学術大会への参加登録は必須)
医療情報技師ポイント
有(1ポイント)申請については、当日会場で配布する要領に基づき手続きをお願いします。技師ポイントは、当方より医療情報技師育成部会へ申請致します。
備考
第4会場(仙台国際センター展示棟1F 会議室2) ※シアター形式(120席予定)
松本 武浩
日本医療情報学会研修企画委員会
医療DXに向けた院内ネットワーク・情報システムでのサイバーセキュリティ対策の実際
医療機関でのセキュリティ対策は、サイバー攻撃による被害増大により強化が求められており、組織としての管理が求められている。
機械学習によるAIの急速な発展ならびにChatGPTをはじめとする生成AIの登場により、あらゆる分野でのコンピュータ活用が加熱している。医療分野においても利用拡大の方向にあり、医療DXとして情報利用が拡大している。また、これまで施設内で堅固に守られていた電子カルテや部門システムが稼働するネットワークは、地域連携や機能強化のために院外ネットワークやクラウドと接続され新たな価値が生まれつつある。しかしながら、多くの医療機関がサイバーセキュリティの必要性を身近に認識することになり、厚生労働省は医療情報システム安全管理ガイドラインを6.0版に改訂し、具体的な対策を求められている。
このような現状の中、拡大するDXに対応するための医療機関におけるサイバーセキュリティ対策の実際を紹介するとともに、変化するサイバー攻撃の最新情報やこれらに対応する方法・対策についての解説する。
松本 武浩(長崎大学 医療情報部))
山下 芳範(予定)(福井大学 医療情報部)
DX対応の発表者
当日登録
事前参加申込不要
有(1ポイント)
2025年7月3日(木) 10時30分~12時30分 ※受付開始10時00分
第5会場(仙台国際センター展示棟1F 会議室4) ※シアター形式(120席予定)
花田 英輔
佐賀大学理工学部数理・情報部門
医療機関において安心・安全に電波を利用するために
いまや医療現場において情報通信基盤は必要不可欠なインフラであり、なかでも、手軽に利用でき場所を選ばない電波(無線機器)の利用が格段に拡がっている。その一方で、電波による医療機器への影響に対する不安や、電波の干渉、不具合の発生などのトラブルも問題となっている。そのようななか、総務省では、医療機関において安心・安全に電波を利用するための周知啓発活動等に積極的に取り組んでいる。平成28年には、電波環境協議会が「医療機関において安心・安全に電波を利用するための手引き」(以下、手引き)を発行し、医療機関内において多く用いられる「医用テレメータ」、「Wi-Fi(無線LAN)」、「スマートフォン・携帯電話」について、その導入・管理の方法や、利用にあたって留意すべき点をとりまとめた。その後、手引き発行以降の、新たな電波・無線通信技術の普及や、医療機器の電波耐性に関するJIS規格の改定などを受け、令和3年7月には、「手引き」の改定版を発行した。また、医用テレメータの不感対策には、施設の設計段階から電波利用を考慮することが有用であるため、令和3年9月に日本建築学会が発行した「医療機関における電波利用機器に配慮した建築ガイドライン・同解説-医用テレメータ編-」への技術協力などを行ってきた。さらに令和6年度には「医用テレメータ不感対策事業」として全国13の医療機関における医用テレメータの不具合を調査し、対策を実施した。本チュートリアルでは、医療機関での安心・安全な電波利用のため、「手引き」改定版と「建築ガイドライン」のポイントを解説すると共に、「医用テレメータ不感対策事業」における具体的な取組と医療現場における電波管理の事例を紹介することで、医療機関内における電波監理の手法を周知するとともに、電波に関わるトラブルが引き起こすインシデントや医療事故を防ぐことを目的としている。
相澤 康弘(東北文化学園大学 工学部)花田 英輔(佐賀大学 理工学部)
菊池 諭 (総務省東北総合通信局 電波監理部)花田 英輔(佐賀大学 理工学部)新 秀直(東京大学医学部附属病院 企画情報運営部)相澤 康弘(東北文化学園大学 工学部)熊谷 一治(石巻赤十字病院 臨床工学技術課)
2025年7月3日(木) 13時45分~15時45分 ※受付開始13時15分
大江 和彦
JAMI NeXEHRS研究会
HL7FHIR JP-Coreの概要とFHIRサーバでの活用事例の紹介
日本医療情報学会 NeXEHRS研究会では2019年にHL7FHIR日本実装検討WGを設置し、5年にわたり40名以上の関係者が協力してFHIR US仕様に上積みする形でJPCore仕様を策定し、JP-Core 1.1.2を普及させるとともに、2025年2月にはJP-Core1.2パブリックコメント版を公表した。医療DXの電子カルテ情報共有サービスで使用されているFHIRの各仕様はJP-Core 1.1.2に準拠した仕様となっている。本チュートリアルではJP-Core の概要をFHIR日本実装検討WGのインフラ基盤サブワーキンググループリーダから説明した上で、これをどのように利用してFHIRによる記述データの準拠検証(Validation)を行うか、またJP-Coreに準拠したFHIRデータをFHIRリソースを保存できるFHIRサーバでどのように扱うのかについて、実例を交えて説明し、参加者のFHIRとJP-Core仕様への理解を深めていただくことを目的とする。
大江 和彦(一般社団法人NeXEHRS)
宮川 力 (株式会社 ファインデックス)大江 和彦(一般社団法人NeXEHRS・順天堂大学)
無し
WiFiネットワークに接続されたノートPCをお持ちいただいて、チュートリアルに従って操作することで、より理解を深めていただくことができると思います。資料は当日に、ホームページ https://jpfhir.jp/ からダウンロードできます。
安藤 裕
日本IHE協会
医療現場を支え続ける情報システムの国際標準規格 FHIR
米国においてIHEの活動が開始され、すでに20年以上が経過しました。一般社団法人日本IHE協会( 以下、IHE協会 )は、2001年からIHE-Jとして活動を開始し、医療情報システムにおける相互接続性と相互運用性の確保を推進してきました。
今回のチュートリアルでは、最近注目され、急速に普及しつつあるFHIR(Fast Healthcare Interoperability Resources)を取り上げます。FHIRはHL7協会が開発し、医療情報のフォーマットとWEB技術を取り入れて転送プロトコルを定義しています。このFHIRに対応し、IHEでは多くのFHIRを用いた統合プロファイル(PDQm, PIXm, SVCM、MHD, PCF、QEDmなど)が作成されています。今までIHEの統合プロファイル(業務シナリオ)では、HL7 Version2、Version3がデータフォーマットとして長く用いられてきましたが、FHIRの普及に伴い、データフォーマットと転送プロトコルにHL7-FHIRを用いた統合プロファイルが開発され、既存の医療情報システムにアドオンする形でFHIR対応となっています。FHIRリソースは情報の最小単位ですので、運用ではユースケースに合わせて複数のリソースを組み合わせて利用することが想定されています。コンポジションアプローチでのモデリングが採用され、異なるリソースを柔軟に利用、もしくは異なるリソースとの関係をダイナミックに変更することが可能です。
本チュートリアルでは、「医療現場を支え続ける情報システムの国際標準規格 FHIR」というテーマで、日本IHE協会のFHIR推進WGの活動とともに、現在作成中のWhite Paper『医療情報連携におけるIHE FHIRの利用について』について解説を行います。最後に、コネクタソンにおけるFHIR関連プロファイルのテスト内容の紹介をさせていただきます。
安藤 裕 (日本IHE協会)向井まさみ(日本IHE協会)
向井まさみ(日本IHE協会)安藤 裕 (日本IHE協会)関 昌佳(日本IHE協会)島西 聡 (日本IHE協会)調整中 (日本IHE協会)
2025年7月3日(木) 16時00分~18時00分 ※受付開始15時30分
第2会場(仙台国際センター展示棟1F 展示室1-A) ※シアター形式(230席予定)
江本 豊
一般社団法人医療情報標準化推進協議会
HELICS(医療情報標準化推進協議会)チュートリアル
医療情報標準化推進協議会(HELICS協議会)は、2001年に設立され、標準化活動をしています。その活動は、医療情報システムで扱う患者情報などを電子的に交換するための方法、コードや保存形式について、標準化団体間での一貫性のある活動を実現するために、標準化の方針と内容について協議しています。同時に、利用分野ごとに使用すべき標準規格を推奨し、指針を定め、医療情報標準化レポートを提供しています。HELICS協議会が指針として採択した31の標準規格のなかから、厚生労働省の保健医療情報標準化会議が審査して、厚労省標準規格が定められており、現在26の厚労省標準規格があります。チュートリアルではHELICS協議会活動概要を紹介したのち、医療DXにおける標準化の意義、医療機器・医療材料における標準化について解説します。
第一部 HELICS協議会活動概要・HELICS指針紹介第二部 医療機器・医療機材・薬剤における安全な運用に向けた標準化の取り組み 1) 医療安全を踏まえたYJ 2) 医療安全を踏まえたHOTコード 3) 医療安全を踏まえたGS1 4) 電子処方箋(HS027)
江本 豊(HELICS協議会 広報委員長)
折井 孝男(医療データ活用基盤整備機構 理事)上野 善裕(流通システム開発センター)池田 和之(奈良県立医大病院 薬剤部長)
土屋 喬義
一般社団法人日本Mテクノロジー学会
IPCIでchatGPTにアクセスしてFHIRサーバ/JASPEHR FHIR Questionnaireを操作しよう!
令和6年における診療報酬改定で新設された医療DX体制推進加算にはじまる医療情報の中核的技術としてHL7 FHIRフォーマットによる情報運用ならびに電子処方箋、3文書6情報が流通します。これにより、レセプト情報のみでの情報運用と比較して活用の幅が格段に広がることが期待されます。また医療情報端末とFHIRサーバはWeb技術の一つであるRESTを用いて通信を行うことから、本チュートリアルではREST通信を含む医療Webサーバコンセプト(仮想マシン)であるIPCI(In-Process Clinical Intelligence)を用い、Pythonを利用してIPCI内FHIRサーバへアクセスし、Node-REDでJASPEHR Projectで実装が進んでいるFHIR Questionnaireを生成・操作する方法をハンズオン形式にて行います。併せて、Mテクノロジー学会はAPIを介して複数のサービスを結合する技能の習得を重視し、chatGPTをAPI経由で操作し、FHIRデータの生成や加工についての中等技能を要する方法について習得することを目的としたハンズオンを行います。本チュートリアルでは仮想マシンのダウンロード、chatGPTのAPIキー取得、ノートPC持参などの事前準備が必要です。現地参加を受け付けますが、上記条件のため、事前参加登録にて準備案内の情報を受け取られることを推奨します。
土屋 喬義(土屋小児病院)鈴木 隆弘(千葉大学医学部附属病院企画情報部)
鳥飼 幸太 (群馬大学医学部附属病院システム統合センター)山ノ内 祥訓(熊本大学病院 総合臨床研究部)土井 俊祐 (千葉大学医学部附属病院企画情報部)
事前参加登録、当日登録
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdC5qz05G5EB_xNq39PPRJwrRNd11tFM_uecTWQaBAWKscGkA/viewform
本多 正幸
SDMコンソーシアム
医療情報システムのシステム更新におけるデータ移行の課題と対策
医療情報システムは、システム更新において必ずデータ移行作業が発生し、その費用は更新費用に対して、大きな負担となる。またデータの移行において、データの真正性が保たれているかどうかを客観的に確認する方法も確立されていない。システム更新は、たとえ同じベンダーであっても、プラットフォームの変更によりデータ移行は発生する。さらにバージョンアップやカスタマイズなどが発生している場合には、変換をともなう移行が発生するため、複雑な作業を必要とする。また異なるベンダーへの移行においては、異なるプラットフォームやデータ構造への移行となり、真正性のみならず、保存性、見読性を維持することが困難であり、いわゆるデータロストが発生する。そのため、旧ベンダーの参照システムをそのまま維持するか、PDFなどドキュメントとして保存する方法を選択するなど、様々な対策を講じているのが現状である。本セッションでは、データ移行において、DWHを利用する方法について紹介する。DWHは、発生時にデータを保存しておくことができるため、移行時に発生する全データ抽出費用を軽減するだけではなく、DWHを用いて過去データを検索可能な状態で保存することが可能となる。したがって参照システムや、PDFを用いる必要もないため、移行費用を軽減することができる。しかしDWHへのETL時にデータロストが発生することや、真正性をどう維持するかなど問題点もある。本チュートリアルでは、電子カルテとの親和性が高く、改竄を検出する機能を有する共通モデルのSDMを用いた移行方法、およびデータ検証方法を解説し、データの継承性や二次利用アプリケーションの継承性についても紹介する。本チュートリアルを受講することにより、ユーザーがDWHを利用したデータ移行およびデータ検証に関する知識を有し、データ移行に関する要件仕様を作成できるようになることを期待する。
近藤 博史(協立記念病院)本多 正幸(千葉大学病院)
鈴木 英夫(SDMコンソーシアム)飯田 征昌(蒲郡市民病院)鈴木 隆弘(千葉大学病院)